今回は、シリーズ累計120万部超のベストセラーのビジネス本『リーダーの仮面』を紹介します。
この本は、私が組織運営の岐路に立たされた時に救われた一冊です。
今まで正しいと思い込んでいた、組織のあり方やリーダー像が、良い意味で大きく覆されました!!
『リーダーの仮面』は、組織の運営でお困りのリーダーの方、これからリーダーになられる方は勿論ですが、上司に悩んでいる部下の方にも是非読んで頂きたい本です。
既にリーダーの方やこれからリーダーになる方には、何に集中すべきかが明確になります!!
上司に悩んでいる部下の方には、組織のあり方や上司を見極めるポイントが明確になります!!
この記事では『リーダーの仮面』を、実際に読んだ感想と内容の要約について書きました。
ぜひ最後までご覧ください。
『リーダーの仮面』とは?
『リーダーの仮面』は、株式会社識学の代表取締役社長である安藤広大さんの著書です。
株式会社識学は、組織マネジメントや人材研修を行っている会社で、累計3500社以上の導入実績があります。
『リーダーの仮面』には識学のマネジメント術がつまっており、特にいちプレーヤーからマネージャーになった人に向けて、頭を切替える思考法を紹介しています。
本のページ数は300ページ弱有り、一見読むのが大変そうに思えますが、内容は分かりやすく、構成もシンプルなのでグイグイ読めてしまいます。
読書が苦手な私でも、6時間で読み終える事が出来ました。
土日で読み終えて月曜日には実践できる、ビジネス書としてはかなりの良書だと思います!!
『リーダーの仮面』という題名と、厚さ、表紙の重厚さ、で敷居が高く感じてしまうと思いますが、思った以上読みやすくてビックリでした!!
読書が得意な方なら読み終えるのに4時間かからないかもしれません。
学問としての『識学』とは?
『識学』とは、「組織運営理論」で、株式会社識学の代表取締役である安藤広大さんが提唱したものです。『識学』は、約20年以上前に当時大学教授であった福富謙二さんが提唱した「意識構造学」をベースにした理論なのだそうです。
そのため「意識構造学」からの造語として『識学』となりました。
『識学』は、「人々の持つ可能性を最大化させる」ことの出来る理論です。
『識学』では、組織運営上の様々な問題は、社長もしくは社員のもつ「誤解・錯覚」であるとしています。
この「誤解・錯覚」を取り除き、正しい認識に変えることで、人々の持つ可能性を最大化することが出来るとしています。
やってはいけないマネジメントの具体例
ここではプレーヤーとして優秀な人ほど、陥りやすい間違ったマネジメントを紹介します。
それは『リーダーがいないと、自分たちだけでは行動ができない』という部下にしてしまうリスクがあるマネジメント方法です。
これでは本末転倒ですよね。
ご自身の負担が増すだけでなく組織としての成長も見込めないので早めに改善することが重要です。
優秀なプレイヤーが、優秀なマネージャーになれるとは限らないのですね・・・
背中を見せて引っ張るマネジメント
ご自身が成果を出してきたスタイルを、部下に見て学ばせるスタイルのことです。
「俺みたいにやるんだ」「俺に付いて来い」といったやり方では、部下は指示を受けないと自分で何をしたらよいか分からずに自走できない組織になってしまいます。
目標から達成のための行動施策まで、全てをリーダーが決めなければならないため、組織としての成長がしにくいです。
必要以上に指導するマネジメント
優秀なプレーヤーであるほどノウハウを伝えたいという気持ちが強く、部下が失敗しないように手取り足取り細かく指示を出してしまう傾向にあります。
すると、部下は自分で考える習慣がなくなり、言われたとおりに実行するだけになってしまうので、成長が見込めません。
背中を見せて引っ張るマネジメントと同様、リーダーがいないと自走できない組織になってしまうので、組織としての伸びしろがなくなってしまいます。
「俺について来い!!」スタイルが間違っているのは解りますが「手取り足取り丁寧に教える」のも間違っているのはビックリです!!
『リーダーの仮面』5つの思考法
リーダーが組織と部下の両方の成長を促すためには、リーダーの思考法が重要です。
安藤広大さんは、感情に流されるマネジメントが、最終的に組織や部下にとっての成長を阻害するとしています。
その上で、「リーダーは自分の感情を横に置き、結果のみにフォーカスするべきだ」とも述べています。
ここでは、『リーダーの仮面』で紹介されているリーダーの5つの思考法と具体的な影響、ポイントなどを見ていきましょう。
結果のみにフォーカスするなんて、冷たい上司だなと思ってしまいますよね・・・
でもそこには意外な理由がありました!!
下でリーダーの5つの思考法を紹介しますので、ご覧ください。
1. 適正なルールを作って部下に徹底させる
ルールと聞くと行動を制限したり厳しい雰囲気に思えたりしますが、本質は異なります。
ここではリーダーとしてルールを守らせることの重要性について紹介しています。
ルールが組織にもたらすポジティブな影響
『リーダーの仮面』では、ルールがあるからこそ仕事の質を向上させ、人間関係を良好に保てるとしています。
ルールが明確であればあるほど、個々の意識のズレは減り、ミスの防止にもつながるということです。
またルールを言語化し共有することで、チーム内の仲間意識が育まれたり、仕事の進め方が統一されてストレスが減少したりする効果も見込めます。
ルール設定のポイント
ルールを作成するには、「全員が守れる範囲での統一」が重要です。
守れる人と守らなくてもよい人が分かれてしまうと適切な評価がしにくく、不公平感から不満が溜まりやすいです。
そしてルールを設定してチーム内での徹底を促すことだけがリーダーの仕事ではありません。
リーダーには、設定されたルールが守りやすいかどうかを常に吟味し、見直す役割も求められます。
ルールの適切な管理と柔軟性
ルールは具体的かつ明確であることが大切です。
そのため、誰がいつまでに何をすべきかを明記する必要があります。
曖昧なルールが設定されていると、チーム内での混乱やストレスの原因となりかねません。
基本的にルールは文書化し、常に全員がアクセスしやすい形で共有しましょう。
適正なルールは部下を縛るものでは無く、道を示すもの!!
ルールを無くて部下を自由にさせるのは、大海を羅針盤無しで航海させるようなものなんですね・・・
2. 自分の位置を意識する
リーダーとは、組織のピラミッドにおいて部下よりも高い位置におり、物事を考えたり意思決定をしたりする役割があります。
地面に立つよりもイスの上に立つ方が高いところから遠くの景色が見えるように、リーダーもピラミッドの上に上ることで、部下たちよりも未来を見据えやすくなります。
リーダーは自分の位置を自覚しつつ、明確なコミュニケーションで部下を導くことが重要です。
ピラミッド組織の効果
『リーダーの仮面』では、組織の成長にとっては「ピラミッド組織」が適していると述べています。
ピラミッド組織は決定権を持つ人が明確で、責任の所在がはっきりしているため、意思決定の速度と効率が向上するという考え方です。
リーダーの未来志向の重要性
リーダーが未来を見据えることで、部下に対する指導も変わります。
例えば、目標達成に失敗した部下に対しては、短期的な感情論をぶつけるのではなく、長期的な成長を促すフィードバックを行うことがリーダーの責務です。
このように、未来から逆算して現在の行動を考えることがリーダーの役割であり、部下や組織にとってもプラスとなると考えられます。
効果的なルール設定とコミュニケーション
リーダーは、一人ひとりの部下に自身の位置の認識を促すことも大切です。
例えば、部下とのコミュニケーションでは「お願い」ではなく、明確かつ断定的な「言い切り」を心掛け、部下が自分の役割を自覚しやすいようにします。
『リーダーの仮面』の中では「時間があるときで構わないので、資料まとめておいてくれない?」「やりたくなかったら断ってくれていいんだけど、この仕事お願いできる?」などのようなお願いフレーズを避けるべき言い方として紹介しています。
不要な混乱や部下のストレスを避けるためにも、ルールや指示を具体的にし、締め切りや責任の所在を明確にすることも大切です。
チーム内で正確な情報共有と適切なフィードバックを繰り返し、組織のスムーズな運営を目指しましょう。
リーダーはリーダーの仕事に徹する事こそ、成果を最大化するコツだと知りました。
「ピラミッド組織」は日本人には理解しやすい形態なので、イメージしやすかったです。
3. ともに利益を追求する関係性を目指す
リーダーには「組織にとっての利益」をチームの一人ひとりに意識させることも求められます。
具体的には、「組織内のルールの中で個人が能力を発揮し、結果として組織が利益を出す。
それによって個人の利益増につながる」という順序を示すことが大切です。
組織利益を個人利益に転換するマネジメント
リーダーには、部下が組織の利益に向かうよう導く能力が求められます。
部下を動機づけるためには「この人に付いていきたい」と思わせるのではなく、あくまでも「組織の利益=個人の利益」と理解させることが重要です。
個人の利益を明確にする
部下にとっての「個人の利益」とは、主に「自身の成長」と「給料の増加」です。
リーダーは、組織の目標達成が個人の利益にどのように反映されるのかを示す必要があります。
また、一人ひとりの部下が、「日々の業務を通して成長している」と感じられる環境を作り出すことも、効果的なリーダーシップといえます。
4. 結果を重要視する
リーダーには客観的な指標のもと、成果ベースで部下を評価する公正さが求められます。
具体的には残業時間などの労力ではなく、あくまでも成果を重視する評価システムを構築することが大切です。
成果ベースの評価の重要性
リーダーは、部下の成果を適切に評価することが重要です。日々の業務において、プロセスの評価に重きを置きがちという人もいるかもしれません。
しかし、いくらプロセスに時間や手間ひまをかけても、成果につながらなければ組織の成長は見込めません。
過程について評価を与えると「残業したほうが評価される」と、部下が誤った認識を持ってしまうでしょう。
リーダーは、あくまでも労働時間やプロセスよりも成果を重視し、評価を出すことが大切です。
評価は結果を重視すると聞いて、冷たい上司を想像しましたが、公正に評価できて不公平感を払拭できるんですね。
逆に成績の良い部下をえこひいきする上司の方が冷たいかも・・・
5. 部下の自立と成長を促す
リーダーは、部下の育成において、個々の自立と成長を促すことが大切です。
そのため、リーダーには俯瞰的に組織を見守り、部下に考える機会を提供する役割が求められます。
部下の自立した成長を促すリーダーシップ
リーダーの役割は、自分以上の成果を出せる部下を育て、組織を強化することです。
リーダーは群れの先頭を切る鳥ではなく、全体を見渡し、指揮する存在でなければなりません。
組織が成長過程にあるときは、メンバー間の差はあまり大きくなく、リーダーシップの座が入れ替わるかもしれません。
その中でも、リーダーは部下が「組織の利益=個人の利益」と感じられるよう、俯瞰的な視野を持って部下の成長を見守ることが大切です。
効果的な指導法とは
部下を成長させるためには、リーダーが先頭に立つのではなく、部下一人ひとりが自走できる能力を育てることが重要です。
そのためには、部下を信頼して「待つ」姿勢が求められます。
部下の悩みやつまづきに対して答えを知っていたとしても、あえて口を出さずに部下に経験させることを心がけましょう。
まとめ
『リーダーの仮面』では、チームが守りやすいルールを作るとともに、適切な位置関係で明確な指示を出すことが重要であるとしています。
また、掛かった時間や労力ではなく、結果によって部下を評価すること、自分の能力を伸ばせるようなチャンスの場を提供することもリーダーの責務です。
リーダーが感情に流されず、結果に注目することで、チームや個人の成長につながります。
この記事では、私が実際に読んでみて感じた感想や、内容を簡単に要約した物を書きました。
実際の書籍には、更に詳しい内容が書かれていますし、具体的な方法や施策も書かれています。
私は部下との関係や、組織の運営や在り方に疑問を持っていたときに『リーダー仮面』と出会い救われました。
リーダーになったばかりの方やチームマネジメントで悩んでいる方は、ぜひ『リーダーの仮面』を読んでみてください。
現在の上司や組織にお悩みの方にも読んで頂きたい本です。
組織のあり方や上司を見極めるポイントが明確になりますよ!!
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
ここで我が家の愛用品を紹介しています。
実際に使用しておすすめできると感じた物だけをピックアップしました。
是非ご覧ください。
コメント