長崎市北西部に位置する「上黒崎町(かみくろさきまち)」は、遠藤周作の小説「沈黙」ゆかりの地として知られる、信仰と文化の息遣いが感じられる歴史的な町です。
古くから地域に根づく隠れキリシタンの伝統が今も色濃く残るスポットとしても有名です。
そんな「手島」は、2025年6月15日にテレビ朝日系列で放送されているポツンと一軒家で紹介されました。
この記事では、長崎市北西部に位置する信仰と文化の息遣いが感じられる歴史的な町「上黒崎町」についてまとめました。
上黒崎町について
「上黒崎町」を含む「外海(そとめ)地区」は、古代遺跡から近世のキリシタン文化に至るまで、多様な歴史が重層的に残る地域であり、棚田の景観や石積みの家屋、石塀などには、かつての人々の暮らしと信仰の痕跡が色濃く溶け込んでいます。
こうした産業振興の歩みや隠れキリシタン文化の伝承については「外海歴史民俗資料館」を訪れることでより深く学ぶことができます。
カトリック黒崎教会:隠れキリシタンの祈りを今に


カトリック黒崎教会
- 住所:長崎市上黒崎町26
- 電話:0959-25-0007
- 営業時間:9時〜17時
- 創建:敷地造成は1897年、煉瓦造りの聖堂は1920年完成 。
- 特徴:煉瓦造りの平屋建てに桟瓦葺き屋根。内部はリブヴォールト天井とステンドグラスが美しい。
- 聖地として:鐘楼は隠れキリシタン帰依の象徴。静かな祈りの空間は、訪れる人に深い祈りの心を思い起こさせます。
教会はミサ時以外なら見学可能(寄付歓迎)、荘厳な聖堂内は撮影禁止。
静かに信仰の重みと歴史を感じてほしい場所です 。
黒崎修道院(お告げのマリア修道会):信仰を支える祈りの場
黒崎修道院(お告げのマリア修道会)
- 所在地:長崎市上黒崎町65
- 電話:0959-25-0345
- 役割:地域に密着し、宣教師や地元信徒の暮らしを支える修道会。教会とともに信仰文化を支える重要な拠点です。
外海歴史民俗資料館:地域の記憶を知る拠点


長崎・外海地区を旅する際にぜひ寄りたいスポットが、「外海歴史民俗資料館」です。
縄文から弥生・古墳時代の出津遺跡や宮田古墳群、中世の神浦城址、そしてキリシタン文化や閉山した池島炭鉱まで、外海の歴史を多角的に展示しています
外海歴史民俗資料館
- 住所:長崎市西出津町2800
- 電話:0959-25-1188
- 営業時間:9時〜17時
- 休館日:年末年始
- 駐車場:あり
展示内容の見どころ


1階(生活文化・民具)
地元農家や漁師の使っていた農具・漁具・家内手工業用具を実物展示。
藁草履や機織り道具、鍛冶屋の再現、ド・ロ神父が導入した農業器具など、生活の息づかいが伝わります。
池島炭鉱のパネルや映像もあり、地域産業の歴史が理解できる構成です 。
2階(信仰と考古)
外海の隠れキリシタン文化を年表や資料で詳しく解説。
ド・ロ神父の生涯や行った農業指導、潜伏キリシタンが使った独自の儀式や祈祷具などが並びます。
さらに縄文〜弥生期の遺物、石鍋跡、城跡関連なども展示されています。
まとめ:信仰の歴史と景観が息づく「上黒崎町」


今回は、長崎市北西部に位置する信仰と文化の息遣いが感じられる歴史的な町「上黒崎町」についてまとめました。
「上黒崎町」は、20世紀初頭に整備されたカトリック黒崎教会を中心に、隠れキリシタンの信仰と地域文化が静かに息づく場所。
赤レンガの教会堂、修道院、資料館、そして棚田の景観が織りなす風景は、 “見て、歩いて、味わう” 歴史散策にぴったりです。
歴史・宗教・建築ファンはもちろん、長崎旅行の穴場としてゆっくり巡る価値があります。
長崎の深い歴史を感じる旅へ、ぜひ足を運んでみてください。
今回も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。