其の46　哲学ミカンさん

○月○日（月）晴れ

今日は、お勉強して自信満々になりました。

勉強した内容を、ミカンさんに教えてあげようとしたら、逆にミカンさんに教えられました。

哲学者”ソクラテス”の言葉か・・・

フムフム・・・

知ったかぶりではなく『知らないということを知っている・・・』

なんか奥深い・・・

『知を追求することが、真によく生きることだ』

なんかカッコいい・・・

ためになったなぁ・・・

誰かに教えたい！！

そんな気持ちに駆られながら、掃除に向かいました。

掃除の最中に、ミカンさんに会ったので、先ほど勉強した事を教えてあげよう！と思いました。

カブ 「ミカンさん、ソクラテスの言葉で『むしのし』って知ってますか？」

ミカン 「むしのし？虫？虫の死？」

ミカン 「あんた昆虫なのに怖い事を言うのね」

カブ 「やだなぁ！！ソクラテスの『知らないという事を知っている』という哲学的な言葉で・・・」

ミカン 「あんた、それって『むちのち』じゃないの？」

ミカン 「”無知”って”むち”と読むんだよ」

カブ 「エッ？！『むしのし』じゃなくて『むちのち』？！」

ミカン 「絶対に、読み方を間違えていると思うよ」

カブ 「エエエ～確認してきます（汗）」

ミカンさんに”絶対”とまで言われてしまったので、急いで帰って国語辞典で調べてみました！！

「あっ・・・」

「”無知”は”むち”って読むんだ・・・」

「意味は、知らないこと・・・知識が無いこと・・・」

「むちのち～（泣）」

「やらかしてしまった～！！」

「知ったかぶりは、カブの事じゃないか！！」

恥ずかしくて、座布団をポカポカしました。

きっとミカンさんは呆れているんだろうなぁ・・・

あんな上から目線で言ってしまって・・・

馬鹿な奴と思っているだろうなぁ・・・

恥ずかしいよぉ～！！

座布団に顔を突っ伏し落ち込みました。

でも、恥ずかしいけどミカンさんに、間違っていた事を謝りに行こう！！

恥ずかしいけど、ちゃんと謝りたいと思いました。

カブ 「ミカンさん、カブが間違ってました。”むしのし”ではなくて”むちのち”でした」

カブ 「間違った事を言ってごめんなさい」

ミカン 「間違いが分かって、良かったね」

カブ 「ソクラテスの言葉を理解していないのに、知ったかぶりして・・・」

カブ 「お恥ずかしいです・・・」

「アッハッハッハッ！！」

ミカンさんは笑いました。

ミカン 「あんなちっぽけな間違いで、そんなに落ち込む事は無いのに！！」

ミカン 「失敗や間違いをしない生き物なんて居ないよ」

ミカン 「間違ったら、今日みたいに直して、次に間違えないようにすればいいんだよ」

ミカン 「生き物はそうやって、成長し続けるんだよ」

カブ 「ミカンさん・・・」

ミカン 「もういい？！眠いから帰って欲しいニャ！！」

猫の気まぐれが出ました！！

カブ 「あっ！！すいません！！帰ります！！今日はありがとうございました！！（汗）」

お家に帰って、また勉強しようと思いました！！

ミカンさんのおかげで、成長出来た一日でした♪